SR and JAKE

SR400 40th anniversaryを愛でるブログ

ガエルネ(フーガ)について語りたい

先日、僕が愛用しているブーツのメーカー代理店からメールが来た。

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そう、僕はガエルネのフーガ(グリーン)を2016年の3月に購入しているのでもう8年は使っている。

メールの内容はと言うと、

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7月9日から価格改定するから購入を考えてるなら緊急入荷した今がチャンスだよーとな?

……しかし、よく読んでみると職人さん不足や革の入手が困難な事とかでそもそもブーツ自体が入手困難になりそうなんだとか。

 

このブーツ、僕が8年前の誕生日に自分へのご褒美(理由は忘れた)として購入。

 

しかし、フーガの特徴のひとつでもあるシューレースを纏めるバンドのボタンが緩い為に、しゃがんだりしてブーツの前面部に負荷が掛かるとパチーンと外れてしまうトラブルに見舞われた。

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馴染めば大丈夫かな?と暫く様子を見たけど酷くなったので代理店に連絡したら、このトラブルはこの時期に頻発したらしく強化ボタンへの交換サービスを行っていた。

早速、僕も送ったのだが僕なりになぜ外れてしまうのかを纏めたメモを同梱した。

そして、ブーツは5日後に帰ってきた。

あまりの早さに驚いたが、なんと鈍色の光を放っていたシルバーのボタンはブロンズボタンに変わっていた。

 

僕的にはボタンの色に拘りは無く、しっかりと付いて外れなければ良いと思っていたのだけど、これがまた完全には直っておらず、しゃがむとバイーンと外れた(笑)

 

迷いに迷ったがこのまま履く事にして事の顛末をブログに書き綴った。

そしたら当時のブロ友さん達からその対応は無いのでは?と指摘された。

特に何の連絡も無くボタンの色を変えたのはブーツの印象も変わるので、人によっては納得しないのでは?という女性からの意見は確かにそうだと思わされた。

そもそもボタンのトラブルは最近あるので送ってくれたらボタンを交換しますと連絡はあったものの、その文章の中には謝罪がひと言も入っていなかった。完成後もただブーツが送られてきただけ。

僕はもうこのブーツをこのまま履き続けることに決めたけど、このバンドがパチーンと外れる度に今回の出来事を思い出すんだなー(笑)と。

ただ、代理店の為にも文句のひと言くらいはメールにして送ってやろうと思い、交換とかはもう結構だが期待して購入したブーツに不具合があったこと、対応してもらったが改善されていなかったこと、ボタンの色が勝手に変わったこと、謝罪がひと言も無いことをつらつらと書いて送信した(我ながら面倒くさいヤツだw)

 

そしたらなんと!直ぐに返信がきたΣ( ̄。 ̄ノ)ノ

しかも、これまでの対応に関して物凄く丁寧な謝罪文と共に宜しければ納得されるまで対応させていただきますと記されていた。

 

あれ、僕クレーマー扱いなのかな?( ̄ー ̄)

と少し心配になったが、明らかに今までの上から的な対応から変化したのでもう一度お願いする事にした。

ただ、今回は僕のブーツの場合、バンド側に不具合があるかもなので(実はこれを最初の修理の時に写真付きでメモして送ったのだ)ブーツ自体の交換もするとされていた。

今あるブーツは取り敢えずそのまま持っていてくださいと。

 

その後も小まめにメールが来て履き心地やサイズの確認、数種類のボタン画像が添付されてきて好きなボタンを選んでくれとか、今までとは対応が雲泥の差であった。

 

そして強化ボタンに変更された新しいブーツが完成したと連絡があり、それは直ぐに送られてきた。

右側がブロンズボタンの最初のブーツで左側が新しく送られてきたブーツ

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そして新しいブーツはしゃがんでもバンドが外れないヽ(´▽`)/

最初のブーツは翌日には代理店へ送り返したので、このブーツが2足ある贅沢な時間は一夜限りでした。

 

僕は今回の件に関して改めてお礼のメールを送り、先方からも対応の指摘について申し訳なかったし有り難かったと返信がありました。

 

当時の僕は他の人がこの出来事をどの様にして受け取るか分からなかったので、この件について書いたブログ記事を全て削除しました。

(今も下書きとして残ってはいますが)

 

こうした出来事があったので、、このフーガというブーツは僕にとって物凄く印象深いアイテムとなったし、馴染むまで3ヶ月はかかるという育てるブーツということもあり8年履いた今ではバイク乗る時にはこのブーツじゃないと安心出来ないとまで思える相棒となりました。

 

さて、それではこのガエルネ フーガについて語りたいと思いますが(え、今から?)

 

ガエルネのフーガは創業者エルネスト・ガゾーラさんがチームを率いて(No.145と共に)作っているんだそうです。

No.145はフーガと比較するとオーソドックスなシルエットのブーツです。

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創業して間も無い頃からフーガとNo.145は造られていて、ガゾーラさんが亡くなられたら生産は中止されると既に公表されております。因みにガゾーラさんは現在91歳だそうです(驚)

あまり考えたく無いですがお歳を考えると……

 

 

ディテールについてですが……

アッパーの素材はフルグレインレザーという表面に加工を施さないレザーなので生きている時についた傷がそのまま残っているので、傷が付いた部分を除いていくと使える部分はかなり少ない希少なレザーなのです。

 

ノルウェージャンウェルト製法で剛性も高くソール交換も出来る。

一般的なブーツに使用されている革の厚みは1〜2ミリくらいの物が多いのですが、フーガに使用している革は3ミリ厚でブーツに使われるにはかなり厚い革です。

防御性能として分厚い革で足を護るという考え方です。(つま先と踵にはFRPのプレートが入っています)

しかもアッパーの部分は一枚革を使っていて殆ど縫い目がありません。僕は知らなかったのですが、コロナ禍では分厚くて傷が少なく、面積が広い革の手配が難しくて生産が止まっていたらしいです。

 

その後も供給が不安定で、やっと纏まった入荷がされて1番最初のメール連絡が来た訳です。

 

カラーバリエーションは僕が購入したグリーン

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ベーシックなブラック

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後から発売されたラフブラウン

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の3色展開ですが、ブラウンが選べたならブラウン良かったなーと少しだけ思ったりしますが、8年を共にした相棒には愛着があるのでブラウンと交換すると言われてもそれは断ります(多分w)

 

現在の僕のフーガです。

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さすがに8年履いてるともはや何色?てな感じでヤレていますが、購入した当時は黒の革パンを履く事が多かったのでブラックではなくグリーンを選んだのです。ミリタリーグリーンって感じだったかな。

最初はガチガチに革が硬くてロボットみたいにしか歩けなかったのが、徐々に革が柔らかくなって足にフィットする……ブーツに足を入れてシューレースをカギホックにクイクイと絡めて(慣れないとぎこちない)締めるとピタっと足に吸い付くんですよ。

この一連の動作も出かける前の儀式みたいで……エンジニアみたいにスポッと履ける訳じゃ無いので面倒だと言われたら面倒なんですが、SRみたいなキックスタートを苦にしないライダーなら分かってもらえるかと。

 

一枚革ならではの大きなシワが目立ちます。

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ソールは流石に減ってきているのでそろそろ交換かなぁ。(ビブラムソールです)

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修理も代理店が職人さんを抱えてラボを構えており確かな技術、しかも安価でやってくれます。

 

こんな感じのブーツですが、僕が購入した時(確か3万しなかったので他のブーツと比較しても安いと思った)から随分と価格も上がっており、しかもこの先は手に入らなくなる可能性が高いということで、以前から購入を考えていた方はこれを機に購入したり、僕よりもコアなユーザーさんは追加購入したというのを聞いてちょっと僕もこのブーツについて書いてみようかなと思った次第です。

 

長々とすみません。